そもそも、死ぬとはどういうことでしょうか。

死に至る直接の原因は下記の3つです。

1つは体のコントロールセンターである脳が働かなくなる⇒劇症発症の脳卒中、脳死・・2つめは体の構成要素である細胞自体が広範囲に機能しなくなる⇒多臓器不全、外傷・・3つめは、細胞に栄養・酸素を運ぶ循環系が広範囲に機能しなくなる⇒虚血性心疾患・・

この3つとも最終的には、栄養や酸素の不足で細胞そのものが生きていけなくなってしまい、組織として、体全体として機能しなくなって死んでしまうのです。

このプロセスを国家を例にあげて説明するともっとわかりやすいでしょう。政府(脳)がしっかりしていて、国民(細胞)も健全な生活ができ、国全体の秩序が整っている状態を、国家が健全な状態、すなわち健康と考えます。

なんらかの原因で国家が国家として破綻してしまった状態を、死と考えると・・・・コントロールセンターである政府(脳)がでたらめになる→死・国民(細胞)が極端に減少したり、国民が健全に働いたり生活することができない→死・交通・電気・ガスなどのライフライン(循環)が壊滅→死

身体もけっきょくは、栄養素と老廃物の循環、あるいは酸素と二酸化炭素の交換がうまくいかなくなって、細胞が死んでしまい、組織が死に、やがて体全体が死んでしまうことになるのです。つまり、がんによる直接死というものはないのです。がんが直接の原因で人が死ぬことはない、ということは、意外に知られていない事実なのです。